「部署の何人かにClaude Codeを触らせたいんですけど、勉強会って何をすればいいんですか」

社内で最初にClaude Codeを使い始めた人が、ほぼ必ずぶつかる相談です。自分は使えるようになった。でも、人に教えるとなると、どこから話せばいいかわからない。

ここでは、私が社内向けのClaude Codeの勉強会で使っている90分の進行表を、準備から順に紹介します。参加者は5〜8人、プログラミング未経験の方が半分以上、という想定です。

勉強会の前に済ませておくこと

Claude Codeの勉強会の成否は、半分以上が当日までの準備で決まります。

一番大事なのはアカウントです。Claude Codeを使うには、ProやMax、Teamといった有料の契約か、APIの契約(使った量だけ払う、開発者向けの契約)が要ります。社内で業務の一環として開くなら、入力した内容が学習に使われない商用の契約、つまりTeamなどで揃えるのが筋です。席の種類と配り方は別の記事にまとめています。

次に端末です。前日までに、全員のパソコンでClaude Codeのインストールと最初のログインを済ませてもらいます。手順書を送るだけでなく、「起動したら、この画面が出ればOK」というスクリーンショットを1枚付けると、確認の返信が揃います。

最後に、当日使う題材のファイルを用意します。社内の実データは使わず、形だけ同じダミーのExcelやCSVを作っておきます。CSVは、値をカンマで区切って並べた表のファイルです。

当日の進行表(90分)

私が使っている時間配分はこうです。

時間

やること

0〜10分

全員の起動確認。ここで止まった人を先に助ける

10〜20分

講師の画面で1回だけ見せる。依頼から完成まで

20〜50分

全員で同じ題材を作る。ダミーの表を集計する

50〜80分

各自が自分の業務の題材で1つ作る

80〜90分

作ったものを1人1分で見せ合う

ポイントは、講師が操作を見せる時間を10分で切ることです。私は最初、40分かけて丁寧に見せていました。アンケートの評価は悪くなかったのに、翌週に使い続けていた人はほとんどいませんでした。見て「わかった」と、自分で「できた」は別物です。

全員で同じ題材を作る30分

20分目からの30分は、全員が同じファイルで同じものを作ります。

題材は、ダミーの売上表を担当者ごとに合計して、新しいファイルに出す、くらいの小ささにします。成功の形がはっきりしていて、全員が同じ画面にたどり着けるものが向いています。

ここでの講師の仕事は、つまずいた人の横に行くことです。よく止まるのは、起動したフォルダが違う、許可の確認画面で何を押せばいいかわからない、の2つです。最初の30分の手順は、こちらの記事も配っておくと復習に使えます。

自分の業務の題材で1つ作る30分

50分目からが、Claude Codeの勉強会の本番です。

各自に、普段の仕事で「毎回同じことをしている作業」を1つ思い浮かべてもらい、それを小さく作ってもらいます。題材が浮かばない人のために、講師側で候補を5つほど紙に書いて配っておくと止まりません。「請求書の一覧から合計を出す」「アンケートの自由記述を分類する」「議事録を要点にまとめる」といったものです。

この時間だけは、実データに近いものを扱いたくなる人が出ます。ここで迷わないように、勉強会の冒頭で「今日はダミーのファイルだけ。顧客名や個人情報が入ったファイルは開かない」と1回言っておきます。社内でどこまでのデータを扱ってよいかのルールづくりは、別の記事で詳しく書いています。

最後の10分は見せ合う

作ったものを、1人1分で見せ合います。

うまくいかなかった人にも話してもらいます。「ここで止まった」という話のほうが、ほかの参加者の役に立つことが多いからです。完成度の高い作品を見せられると、かえって「自分には無理」と思う人が出ます。

終わった後に続けてもらう工夫

Claude Codeの勉強会は、開いた日より、その後の1週間のほうが大事です。

私がやっているのは2つだけです。社内チャットに質問用のチャンネルを1つ作ること。そして1週間後に15分だけ集まって、「その後なにか作ったか」を聞くことです。1週間後の会があるとわかっているだけで、触る人の数が目に見えて変わりました。

教える側が社内にいない、または最初の1回はプロに任せたい、という場合は、外部の講師を呼ぶ方法もあります。外のセミナーの選び方は別の記事にまとめました。

社内勉強会の目標は、全員を詳しくすることではありません。1人1つ、自分の手で動くものを作って帰ってもらう。それが次の勉強会の参加者を連れてきてくれます。