研修のあとの雑談で、受講者の方からこう聞かれました。

「Lovableって、無料でどこまで使えるんですか。すぐお金がかかりそうで、怖くて触れていないんです」

Lovableは、作りたいアプリを日本語や英語の文章で伝えると、画面からデータの保存先まで組み立ててくれるサービスです。コードを自分で書かずに、AIとの会話でアプリを作っていくやり方はバイブコーディングと呼ばれていて、Lovableはその代表的な道具の1つです。

ちょうど9月末に、Lovableを無料で使える範囲が変わるお知らせが出ていました。10月8日時点の公式情報をもとに、その方に説明した内容をまとめます。

怖いのは、どこでお金が減るか見えないこと

その気持ちはよくわかります。私も最初に触ったとき、同じところで手が止まりました。

Lovableはクレジットという単位で使った量を数えます。AIに何かを頼むたびにクレジットが減り、なくなると翌日まで待つか、有料プランに上げることになります。

私は試しに研修の申込フォームを作らせてみて、ボタンの色や文言の直しを細かく頼んでいたら、無料の枠をその日のうちに使い切りました。直しの1回1回がクレジットを使う、という感覚がなかったのが原因です。

「じゃあ、相談するだけでも減るんですか」

10月いっぱいは、減らない範囲が広がっています。

10月31日まで、話すだけならタダ

2026年9月24日、LovableはFree・Pro・Businessのすべてのワークスペース(Lovable上の作業場所。個人やチームごとに作る)に、1日ごとの無料チャット枠を付けました。チャットとは、アプリを作らせる前の相談の会話のことです。この料金の扱いは2026年10月31日まで続くと書かれています。

無料の枠で頼めることとして、公式ブログには次のような例が挙がっています。

  • どのアイデアなら作る価値があるかを相談する
  • お客さんの声をまとめて、作る計画に落とし込んでもらう
  • すでに作ったアプリのコードを読ませて、仕組みを質問する
  • アプリのデータベースに問い合わせて、保存されたデータについて聞く

NotionやLinear(開発チーム向けのタスク管理ツール)などをつないで、メモや計画を読ませることもできます。

「1日に何回まで無料なんですか」

ここは公式ブログに具体的な回数が書かれていません。枠があることだけが書かれています。使っていて止まったら、その日の枠を使い切ったと考えてください。

クレジットが減るのは、作り始めた瞬間から

境目ははっきりしています。

チャットの中で画像や動画を作らせたときと、相談した内容をPlanやBuildに引き継いだときは、いつもどおりクレジットが減ります。Planは作る内容を段取りにする役、Buildは実際にアプリを組み立てる役です。つまり、話しているうちはタダで、「じゃあ作って」と頼んだ瞬間から有料の扱いになります。

これを知ってから、私は進め方を変えました。画面の色や文言の希望は、チャットの中で先に全部出し切る。決まったら、まとめて1回で作らせる。小出しに直させるより、クレジットの減りが少なく済みます。

無料プランで作れる量の目安

無料チャット枠とは別に、アプリを作るためのクレジットもあります。料金ページによると、Freeプランは作業用クレジットが1日5ずつ配られますが、月の合計は30で打ち止めです。毎日使えば6日目あたりで月の分がなくなる計算になります。これとは別に、毎月20のCloudクレジットがあります。Lovable Cloudは作ったアプリのデータを保管して動かしておくLovableの仕組みで、その分のクレジットだと考えてください。

月30クレジットは、小さなアプリを1つ作って何度か直せば終わる量です。だからこそ、10月中に相談を無料チャットで済ませておくと、作る段階のクレジットを無駄なく使えます。

Lovableを無料で試すなら、今月がいちばん損をしにくい時期です。11月以降どうなるかは10月8日時点で発表されていません。

会社のMicrosoft 365にアプリを置けるようになった

「会社で使えるかどうかも気になっていて」

この質問にも、9月28日にニュースがありました。LovableとMicrosoftの提携です。

Lovableで作ったアプリを、Microsoftが用意した部品(Copilot Managed Runtime SDK)を使って、会社のMicrosoft 365環境(Entraテナント)に公開できるようになります。テナントとは、会社ごとに区切られた環境のこと。社内の他のアプリと同じサインイン、同じルール、同じアプリ一覧の中に並ぶので、情報システム部門が管理しやすくなります。この公開の仕組みは、パブリックプレビュー(正式版の前の公開試験)として順次提供されている段階です。

使えるプランの区切りはこうです。Outlook、Teams、Excel、SharePoint、OneDriveなどMicrosoft 365とのつなぎ込み、Microsoft Fabric、Microsoftアカウントでのサインインは、すべてのLovableのプランで使えます。会社のMicrosoftアカウント(Entra ID)でワークスペースにサインインする機能は、BusinessとEnterpriseのプランに含まれます。

公式ブログの例には、Excelで回していた表を常に最新が見られる道具に置き換える話や、Outlookに届いた取引先の請求明細を社内の記録と照らし合わせ、未払いを見つける経理の話がありました。

今月のうちにやっておくといいこと

その受講者の方には、次の順番を勧めました。

まず無料チャットで、作りたいものを言葉にする。誰が使うのか、何を入力して何が出てくればいいのか。ここを相談だけで固めます。固まったら、Buildに1回で引き継ぐ。会社で使うかどうかは、作ったものを見てから情報システム部門に相談すれば間に合います。

Lovableのような道具で作ったものを、もう少し自分で手を入れて育てたくなったら、Claude Codeのような道具に進む道もあります。無料でどこまで使えるかは、こちらで整理しています。

作ったアプリがどんな部品でできているのかを知っておくと、AIへの頼み方も変わります。