OpenAIは9月22日にGPT-6 SolとGPT-6 Lunaを出し、1週間後の9月29日にGPT-6.1 Solを追加しました。名前の似たモデルが1週間で3つ並びました。
私はCodex(OpenAIの、パソコンのファイルを実際に書き換えてくれるAI開発ツール)を毎日使っています。CLI(ターミナルという黒い画面で文字を打って使う版)を更新した翌朝、画面のモデル表示が見慣れない名前に変わっていて、そこで初めて既定が切り替わったことに気づきました。
情報は10月8日時点の公式情報です。
3つのモデルの立ち位置
GPT-6 Sol は複雑なコーディングやエージェント作業向けの主力。GPT-6 Luna は要約・抽出・決まった形のコーディングなど、量をこなす仕事向けの軽量版です。
GPT-6.1 Sol は、Solの改良版です。OpenAIは最上位のGPT-6 Astraに近い性能を、Astraより安い価格で出すモデルと説明しています。Codexのモデル一覧で推奨として並ぶのはAstra・6.1 Sol・Lunaの3つで、GPT-6 Solは「前のSol」と呼ばれています。
API料金の比較表
開発者向けの料金ページの標準価格です。単位は100万トークン(トークンはAIが文章を数えるときの単位)あたりのドル。キャッシュ読込は、同じ前置きを繰り返し送るときに適用される割引価格です。
モデル | 入力 | キャッシュ読込 | 出力 |
|---|---|---|---|
GPT-6 Astra | 10.00 | 1.00 | 50.00 |
GPT-6.1 Sol | 2.00 | 0.10 | 10.00 |
GPT-6 Sol | 2.00 | 0.20 | 10.00 |
GPT-6 Luna | 0.10 | 0.01 | 0.50 |
GPT-6.1 Sol と GPT-6 Sol は、入力と出力の単価が同じです。違うのはキャッシュ読込で、6.1 Solは半額の0.10ドルになりました。長い指示書を毎回読ませる使い方ほど差が出ます。
Astraと比べると、入力も出力もちょうど5分の1です。
注意点として、1回の入力が27万2千トークンを超える長文の区分では単価が上がります。大きなコード一式や、数百ページ規模の資料をまとめて読ませる人は、料金ページの長文側の欄も確認してください。
月額の感覚をつかむために、APIで使う場合を仮に試算します。1日に入力50万トークン・出力5万トークンを20営業日使うと、6.1 Solで月30ドル、Lunaなら月1.5ドルです(キャッシュ割引なしの単純計算)。
性能と仕様の違い
6.1 Solのモデルページによると、一度に読ませられる量(文脈の長さ)は約105万トークン、出力の上限は12万8千トークンです。考える深さを決めるreasoning effort(推論にかける手間の段階)は low から max まで5段階で、既定は medium。
もう1つ、Responses API(OpenAIのAPIの呼び出し口の1つ)で、マルチエージェント機能がベータで使えます。1回の依頼の中で、モデルが仕事を小分けにして下請けのエージェントに回せる仕組みです。
Codexの既定モデルはどう変わったか
先に結論を書くと、Codexを更新すると最初に選ばれるモデルが6.1 Solに変わりました。 経緯は次のとおりです。
Codex CLIの0.156.1(9月23日)で、モデル選択の画面にGPT-6 SolとLunaが出るようになりました。利用上限に近づいたときの切り替え案内では、Lunaが勧められます。
続く0.159.1(9月29日)で、既定が gpt-6.1-sol になりました。私の画面表示が変わったのはこれです。
ただし、使えるかはプランや設定で変わります。公式の案内では、Plus、Pro、Business、Enterprise、EduのCodex(デスクトップアプリとCLI)に順次配信中で、EnterpriseとEduは管理者が有効にするまで無効です。
もう1つ期限があります。GPT-5.5は10月14日にChatGPTとCodexから引退します。 APIで使っている分は対象外です。設定ファイルにモデル名を書き込んでいる人や、定時に自動で動かす作業を組んでいる人は、それまでに置き換えが必要です(該当しなければ何もしなくて構いません)。置き換え先は、6.1 Solが使える環境なら gpt-6.1-sol、まだ来ていない環境では公式の案内どおり gpt-6-sol です。直す場所の探し方は、前回のGPT-5.4引退時に書いた記事が使えます。
Claude Opus 5.5・Sonnet 5.5と並べると
Anthropic側の同じ時期のモデルとも並べておきます。
モデル | 入力 | キャッシュ読込 | 出力 |
|---|---|---|---|
Claude Opus 5.5 | 4.00 | 0.20 | 20.00 |
Claude Sonnet 5.5 | 2.00 | 0.10 | 10.00 |
入力が27万2千トークン以下なら、Sonnet 5.5 と 6.1 Sol は3つとも同じ単価です。偶然にしては揃いすぎていて、少し笑いました。それを超える長文では6.1 Solだけ単価が上がり、Claude側は100万トークンまで同じ単価のままです。
単価が同じでも請求額が同じとは限りません。文章をトークンに区切る方式が会社ごとに違い、同じ仕事を何トークンで終えるかもモデル次第です。比べるなら、実際の作業を両方で1回ずつ流して請求画面を見るのが確実です。
Codex全体の料金は別記事にまとめています。
結局どれを選ぶか
私の使い分けは今のところこうです。新しい機能を作る、他人のコードを読み解くといった重い作業は6.1 Sol。議事録の要約や表の整形、ファイル名の一括整理のような決まった作業はLuna。6.1 Solが使える環境なら、GPT-6 Solを自分から選ぶ理由はほとんどありません。まだ6.1 Solが来ていない組織では、GPT-6 Solが現実的な選択肢です。
Claude CodeとCodexの比較はこちら。





