この記事は、Codex CLIをすでに使っている人向けです。Codex CLIは、OpenAIのCodexをターミナル(黒い画面で文字を打ってパソコンを操作するアプリ)で動かす版。まだ入れていない場合は、先にこちらをどうぞ。
9月22日の0.156.0から10月1日の0.160.0まで、10日で5つの番号が進みました(日付はGitHubのリリース表示で、UTC基準)。今回のCodex CLI アップデートのうち、使う側が何かを触る必要のあるものだけを作業順に並べます。情報は10月8日時点です。
先に1つだけ。設定を書き換える場面が何度か出てきます。設定ファイルは ~/.codex/config.toml です。~ はホームフォルダ(自分のユーザー名のフォルダ)のことで、テキストエディタで開いて書き足します。
手順1 バージョンを確かめて上げる
社内の手順書と画面が違う、と言われたらまずここです。
codex --version
入れた方法で上げ方が変わります。npm(プログラムを入れる道具)で入れたかは、次のコマンドで名前が出るかで分かります。何も出なければHomebrew(Mac用のソフト管理の道具)の可能性が高いです。
npm ls -g @openai/codex
npm install -g @openai/codex@latest # npmの場合
brew upgrade --cask codex # Homebrewの場合
10月7日には0.161.0も出ていて、この記事の内容はそのまま当てはまります。
手順2 使っているモデルを確認する
毎週の集計作業をCodexに任せている人は、ここで結果の書きぶりが変わる可能性があります。
0.156.1でGPT-6 SolとLunaが選べるようになり、0.159.1で同梱のモデル一覧の既定がGPT-6.1 Solに変わりました。設定ファイルでモデルを決めていない人は、更新しただけで使うモデルが変わります。プランや会社の設定でも変わり得るので、Codexの入力欄に /model と打って確かめてください。
手順3 画面まわりの既定を把握する
音声会話は0.156.0から既定で有効で、F8キーで切り替えます。オンライン会議中に誤って押すと話しかけてしまうので、キーの位置だけ覚えておくと安心です。
0.157.0で会話履歴の全画面表示が既定になり、履歴を検索できます。/usage では利用量を確認できます。
0.159.0では、入力欄に出ていた続きの提案が機能ごと削除されました。私はこれを知らずに更新し、不具合だと思って2回再起動しました。リリースノートのChores(細かい片づけの変更をまとめる欄)に1行あっただけです。
手順4 確認画面が増えた理由を知る
今回のCodex CLI アップデートには、安全側に倒す変更が入っています。
0.158.0から、広い権限を許されて動いているコマンドに、Codexがあとから文字を打ち込む操作は、既定で承認が必要です。たとえば、ソフトのインストールを許可したら途中で「続行しますか(y/n)」と聞かれ、Codexが「y」と答えようとする場面。そこで確認画面が出ます。
0.159.0では、Codexにファイルの変更を任せたフォルダの中でも、.aws フォルダ(Amazonのクラウドサービスの合鍵が入る場所)は既定で守られるようになりました。
0.160.0では、プロジェクトのフォルダ以外でもセッション(Codexとの1回分の作業)を始められます。会社の管理者が決めたルールが許す場合に限り、そのワークスペース(会社単位の利用環境)の既定の権限で動きます。経理のフォルダなど触らせたくない場所があるなら、起動する場所に気をつけてください。
手順5 必要な人だけ有効にする機能
instant_interrupt(0.159.0) は、AIが返事を書いている途中でも新しい指示を割り込ませる機能。月次レポートを作らせている途中で「やっぱり前月比も」と足したい人向けです。設定ファイルにこう書きます。
[features]
instant_interrupt = true
まだ開発中扱いの機能フラグ(試験機能のオンとオフの切り替え)なので、今後の更新で挙動が変わる可能性があります。
Guardian reviewは、承認が必要な操作を人の代わりに別のAIが審査する仕組みです。確認画面が多くて作業が止まりがちな人向け。公式の案内では、設定ファイルにこう書いて有効にします。0.160.0では、この審査役が以前の会話の指示を読み返せる追加機能(既定は無効)が入りました。
approval_policy = "on-request"
approvals_reviewer = "auto_review"
手順6 MCPや別アプリとつないでいる人向け
社内のタスク管理ツールなどをMCP(AIに外部サービスをつなぐ共通の接続方式)でつないでいる人に関係します。
0.158.0で、OAuth(「Googleでログイン」のように、パスワードを渡さず別サービスに入る仕組み)の合言葉を事前登録しておく必要があるMCPサーバー(つなぐ先の窓口)にも接続できるようになりました。<名前> は自分で付ける呼び名、残りの3つは接続先のサービスが発行する値です。
codex mcp add <名前> --url <URL> \
--oauth-client-id <ID> --oauth-client-secret <シークレット>
0.161.0では作業中の画面から /mcp login <名前> でサインインもできます。
0.157.0では、デスクトップアプリなど別のアプリで開いている会話をCLIで見たとき、f キーで複製して続きを書けるようになりました。元の会話はアプリ側に残ります。
最低限やること
時間がなければ、更新したあとに /model でモデルを確かめ、F8の位置を覚える。この2つでCodex CLI アップデート後の「なんか違う」はほぼ片づきます。残りは困ったときに該当の手順へ戻ってきてください。





