10月の頭、Proプランの個人アカウントで研修資料の下準備をClaude Codeにやらせていました。夕方、いつもより早い時間に利用上限の警告が出ました。

作業量はふだんと変わらないはずです。おかしいと思って /model を開いたら、Default の行にOpusと出ていました。私はSonnetを選んだつもりはなく、ずっと既定のままで使っていただけです。

何が起きていたのか

原因は9月22日の更新で、Claude Codeのデフォルトモデルそのものが変わっていました。changelog(更新履歴)に、ProとTeam Standardの既定モデルをSonnetからOpusに変えると書かれています。Max、Team Premium、Enterpriseはすでに既定がOpusだったので、それに揃えた形です。

バージョンでいうとv2.1.280前後です。同じ日にOpus 5.5が出ていて、opus という呼び名もOpus 5.5を指すようになりました。つまりProで既定のまま使っていた人は、何も触らずにSonnetからOpus 5.5へ乗り換えたことになります。

Opus 5.5そのものの話はこちらに書きました。

10月8日時点の公式のモデル設定ページでも、Pro、Max、Team、Enterprise、Anthropic APIの既定モデルはOpus 5.5と書かれています。

上限が早く減る理由

Claudeのヘルプセンターには、Opusは1回のやり取りあたりSonnetの数倍のコストがかかると書かれています。サブスクリプションの利用上限は、このコストを積み上げて減っていきます。

API料金で比べると、Opus 5.5は入力4ドル・出力20ドル、Sonnet 5.5は入力2ドル・出力10ドル(どちらも100万トークンあたり)。単価で倍の開きがあります。

一方でOpus 5.5の発表にあわせ、Pro、Max、Team、席課金のEnterpriseでは5時間あたりの上限が引き上げられています。どれだけ早く減るかは、上限の引き上げ幅と作業内容の両方で決まるので、一律には言えません。私の場合は、体感で夕方の警告が少し早まった程度でした。

上限の仕組みそのものは以前まとめています。

/modelでSonnetに戻した

Claude Codeのデフォルトモデルを戻すのは数秒で終わりました。Claude Codeの中で /model を打つと、選べるモデルの一覧が出ます。

ここで押すキーが2種類あります。

  • Enter で選ぶと、切り替えたうえで次回以降の既定としても保存される
  • s で選ぶと、今のセッション(Claude Codeを閉じるまで)だけ切り替わり、既定は変わらない

私は既定をSonnetに戻し、設計の相談をするときだけ s でOpusに切り替える使い方にしました。

起動するときに決めたい場合は、ターミナル(Claude Codeを起動する黒い画面)でこう打ちます。設定ファイルで固定するなら下のJSONです。

claude --model sonnet
{
  "model": "sonnet"
}

設定ファイルは ~/.claude/settings.json です(~ は自分のユーザーフォルダ)。/model の操作は別の記事で詳しく書いています。

effortの設定も戻っていた

もう1つ気づいたことがあります。effort(考える深さの設定)が、私の保存したhighではなくmediumになっていました。

これもchangelogに理由があります。effortがモデルごとに保存される仕組みになる前に保存した値は、Opus 5.5のような新しいモデルには引き継がれず、モデルの既定値から始まる、という変更です。Opus 5.5の既定effortはmediumです。

mediumのまま使えば上限の減りは抑えられます。深く考えてほしい作業なら /effort で上げ直します。

/doctor prompt-auditで古い書き方を探す

モデルが替わると、以前のモデル向けに書いた指示がずれることがあります。たとえばCLAUDE.md(Claude Codeが毎回読む指示書)で、旧モデルの癖を前提に同じ注意を何度も念押ししている、出力の形を細かく縛りすぎている、といった書き方です。

9月25日前後のv2.1.283で、これを点検するコマンドが入りました。

/doctor prompt-audit

CLAUDE.mdをはじめ、Claude Codeに覚えさせた指示や手順のファイル一式を読んで、古いモデル向けの書き方を指摘してくれます。/checkup prompt-audit でも同じものが動きます。同じ更新で、存在しないファイルの置き場所や使われなくなったコマンド、互いに矛盾する指示ファイルがレポートの先頭に来るようになっています。

私の作業フォルダで流したら、半年前のファイル構成を前提にした置き場所の書き方(パス)がCLAUDE.mdに2か所残っていると出ました。モデルの話より、そちらの方が役に立ちました。/doctor 全体の使い方は以前の記事にあります。

会社で使っている場合

管理者が配る設定(managed settings)で、使えるモデルを絞ることもできます。同じv2.1.283前後で、許可するモデルの一覧(availableModels)に availableModelsMatch を "exact" で添えると、書いたバージョンだけが許可され、新しいモデルは追加するまで使えなくなりました。特定のモデルを禁止する deniedModels も入っています。

新しいモデルが出るたびに既定が動くのを避けたい組織は、ここで固定しておくと、今回のような「気づいたら変わっていた」を防げます。

Claude Codeのデフォルトモデルは今後も、新しいモデルが出るたびに動く可能性があります。上限の減り方がいつもと違うと感じたら、まず /model を開いて今の既定を見る。私はそれを習慣にしました。